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住宅に使われる建築工法4種とメリット・デメリットを解説

建築工法の説明とメリット、デメリット
  • 家の建て方に違いはあるの?
  • 自分にはどんな建て方が合っているんだろう?
  • 家の建て方で、どんな特徴があるのか知りたい。

住宅を建てるには、いくつかの建築工法があるのはご存じでしょうか。

建築工法それぞれにメリット、デメリットがあり、建てられる家の内容が変わります。

希望する家を建てるために、どの建築工法を選択するかはとても重要です。

見た目や強度だけで建築工法を決めてしまうと思いのほかコストがかかったり、希望する間取りにできないことも。

建築工法の特長を知ることで、希望に合った家が建てられるようになります。

注文住宅をお考え他の方は、建築工法を理解して間取りを考えていきましょう。

目次

主に使われる4つの建築工法と特長

戸建て住宅で使われる主な建築工法は4つあります。

それぞれの工法に特徴がありますので、メリット、デメリットも合わせて説明します。

※建築工法は他にもたくさんありますが、主に住宅建築で使われる建築工法をご紹介します。

木造軸組工法(従来工法)

木造枠組壁工法(従来工法)

日本でもっとも普及している工法で、「在来工法」とも呼ばれれます。

柱や梁(はり)で骨組みをつくり、筋交いと言われる斜めに設置をする材料で補強します。

最近は連結部分を金具で補強することで、さらに強度を増しています。

メリットとデメリット
  • 間取りの自由度が高い。
  • 増改築しやすい。
  • 窓を広くとれる。
  • 狭小住宅にも柔軟に対応できる。
  • 変形した土地にも対応しやすい。
  • 建築コストが比較的安くできる。
  • 多くの施工業者が対応できる。
  • 家の仕上がりが、大工職人の腕に左右されやすい。
  • 工期が長くなる。
  • 他の後方にくらべ、防火、耐震、耐水が弱い。
  • 木造なので、腐食やカビ、白アリのリスクがある。

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

北米から輸入された工法で、「ツーバーフォー工法」とも呼ばれます。

屋根や天井、床など面全体で建物の骨格を作ります。

木造軸組工法は柱や梁で建物を支えますが、ツーバーフォー工法では壁で支える構造です。

木造軸組工法よりも耐震性能が高い特徴があります。

メリットとデメリット
  • 耐震性能が高い。木造軸組工法よりも1.5倍から2倍程度の耐力があるとされる。
  • 断熱性、気密性がとても高い。
  • 耐火性が高い。
  • 家の仕上がりが大工職人の腕に左右されにくい。
  • 家の品質が安定する。
  • 間取りに制限がでる。
  • 窓の大きさや位置に制限がでる。
  • 増改築の自由度が低い。
  • 変形した土地に対応しにくい。
  • 中小工務店では対応していないことが多い。
  • リフォームをするとき、費用が高くなることが多い。

鉄骨工法

柱や梁を鉄骨で作る工法です。

木造軸組工法と同じような構造で建築をおこないます。

鉄は木材よりも強度が高いため、大きな窓を設置したり、天井の高い部屋を設置することができます。

アパートなど、大きな建物に採用されることが多い工法です。

メリットとデメリット
  • 鉄骨の品質が安定している。ばらつきが無い。
  • 白アリ被害が起きにくい。
  • 耐震性が高い。
  • 吹き抜けや高い天井など、空間のある部屋をつくりやすい。
  • 防音性が劣る。
  • 結露しやすい。
  • 断熱性が低い。
  • サビ対策が必要。
  • 建築費用が高くなる。

鉄筋コンクリート工法

鉄筋とコンクリートで柱や壁、床などをつくる工法です。

鉄筋は錆びやすく、コンクリートは割れやすい弱点がありますが、強度や耐震性は非常に高い材料です。

お互いの弱点を補うことで、とても強い構造がつくれ、高さのある建物に採用されることが多い建築工法です。

メリットとデメリット
  • 高耐久の建物をつくることができる。
  • 耐震性に優れている。
  • 火に強いため、防火設備を設置すれば耐火建築も可能。
  • 防音性がとても高い。(木造の10倍遮断できる)
  • 工期がとても長くなる。
  • 建築費用が高い。
  • 熱を通しやすいため、冬は寒く、夏は暑くなる。
  • 断熱性が低いため、エアコンなど電気代が高くなる。

その他の建築工法

主に使われる4種の建築工法を紹介しましたが、他にもプレハブ工法やログハウスといった工法があります。

プレハブ工法(ユニット工法)

プレハブ工法(ユニット工法)

プレハブ工法は、大手のハウスメーカーが得意としています。

壁や床をあらかじめ工場で生産し、現場で組み立てをする方法です。

工場で厳しいチェックを受けるため、品質が安定し、工期が短くなることが特徴です。

ただし、間取りの自由度が少なくなり、狭小住宅や変形敷地には対応ができないことがあります。

ログハウス

ログハウス

ログハウスは主に丸太を積み重ねてつくる家です。

断熱性に優れており、冬は暖かく、夏は涼しい特徴がありますが、常にメンテナンスが必要です。

例えば外壁塗装の1回目は2~3年後。2回目以降は5~10年ごとに塗り替えが必要になります。

また、防火地域には建築の許可が下りず、準防火地域でも耐火認定を受ける必要があります。

メンテナンス性を考えると主な工法で建てた家より手間がかかります。

戸建住宅における建築工法の割合

国内で建てられる、新築戸建ては88.5%が木造住宅です。

中でも約74%が木造軸組工法で建てられています。

そのほか、ツーバイフォー工法で約11%、プレハブ工法で約3%、木材以外の工法で約11%となります。

鉄骨や鉄筋コンクリート造りの戸建ては少ないことがわかります。

新築戸建て木造住宅の構造別割合

引用:国土交通省 平成26年度「住宅関連産業について

結局どの工法がいいの?

  • 間取りやデザインを重視する → 木造軸組工法(従来工法)
  • 建築コストや工期を重視する → 木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
木造軸組工法(従来工法)

間取りやデザインに制限を受けにくく、増改築にも対応しやすいです。

将来、間取りや部屋の増設があるかもしれない方は木造軸組工法(従来工法)が良いでしょう。

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

建築コストが抑えられ、工期も短くなります。

将来の増改築が難しくなりますが、コストや工期を優先したい方は木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)を選ぶと良いでしょう。

木造軸組工法(従来工法)で、耐震性を心配される方もいらっしゃいます。最近では「木軸パネル工法」という、従来工法とツーバイフォー工法のハイブリットな工法があり、耐震性を持った住宅を建てることも可能になりました。

建築工法は建物の大きさとコストのバランスで選ぶ

平屋や2階建ての場合、木造軸組工法やツーバイフォー工法がコストを抑えるには最適です。

ただし、3階建てになると建築コストが高くなりますし、防火の規制によってもコストが大きくかわります。

階数が多い建物は鉄筋コンクリート工法にすることで、コストが増えることを抑えることができることがあります。

それぞれの工法について、資料だけではわからないことも多いです。

できるだけ住宅展示場やモデルハウス、内覧会に足を運び、詳しく内容を見ることをおすすめします。

建築工法の特徴をおさえた上で、建物の大きさやコストとのバランスが良い建築工法を選ぶとよいでしょう。

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