ハウスメーカー選びのために情報収集していると、悪いうわさが聞こえてくることもありますよね。
一生モノの買い物である注文住宅をこれから建てる方は、不安になってしまうのではないでしょうか。
- ハウスメーカーで家を建てて後悔している人の話を聞いた…
- 夢のマイホームで失敗したくない…
- 悪質なハウスメーカーの見分け方は?
そこで本記事では、やめた方がいいハウスメーカーの見分け方を詳しく解説します。
ハウスメーカーで家を建てた方の実際の体験談や、チェックすべきポイントとその理由も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
吉本えり
■略歴
大学院まで建築学を専攻し、ハウスメーカーでの実務経験を経てWebライターとして独立。
■主な保有資格
- 二級建築士
- 福祉住環境コーディネーター2級
- 整理収納アドバイザー1級
■主な実績
インテリアメディア記事執筆、住まいのコラム執筆など。詳しくは吉本えりポートフォリオを参照ください。
やめた方がいいハウスメーカーを見分ける要素は3つ
やめた方がいいハウスメーカーを見分けるためにチェックすべき要素は、「会社・担当者・時期」の3つです。
以下、順に詳しく解説していきます。
やめた方がいいハウスメーカーの特徴
会社そのものに問題があり、やめた方がいいハウスメーカーの特徴は次のとおりです。
希望するハウスメーカーに当てはまっていないか、チェックしてみてください。
経営状況が良くない
経営状況が安定しておらず、倒産の危険性が高いハウスメーカーはやめた方がいいです。
万一、建設中に施工会社が倒産すると工事は白紙になり、また完成後に倒産するとアフターサービス保証が一部受けられなくなるリスクがあります。
- 契約時の頭金を異常に多く要求する
- 過去を含め、ニュースで経営不振や不祥事が報道されている
- 着工棟数が極端に減少している
このようなハウスメーカーには注意してください。
長期保証やアフターサービスが充実していない
ハウスメーカーの長期保証やアフターサービス内容を確認し、不十分だと感じたり詳細がわからない会社の場合はやめた方がいいです。
多額の修理費がかかる可能性があり、契約内容に明確な記載がないとトラブルに発展します。
質問をしてみて、話題を変えたり明確に答えられないハウスメーカーには注意してください。
>>アフターサービス保証でハウスメーカーを比較する方法についてはこちらを参考にしてください。
建設現場が汚い
建設現場が汚いハウスメーカーは、施工不良や事故を起こす可能性が高いため、やめた方がいいです。
規則やマニュアルが整備されているハウスメーカーでは、極端に現場が荒れることはありません。
工事の効率化や安全にどのくらい配慮しているかは、道具や資材の置き方でわかります。
近くに工事現場があれば、様子を見てみることをおすすめします。
スタッフにより説明内容が違う
住宅展示場や相談会などに足を運ぶと、同じハウスメーカーから何度か話を聞く機会がありますよね。
別のスタッフが対応した際に、商品のスペックやアフターサービスの説明が異なる場合は注意してください。
会社としての研修が不十分で、知識不足の社員が多い可能性があります。
知識不足の担当者に当たると、大切な契約内容の説明もれや工事の手配ミスを起こすことが多く、不安やストレスを抱えながら家づくりを進めることになります。
キャンペーンや値下げばかり宣伝している
自社商品の性能やデザイン、アフターサービスではなく、キャンペーンや値下げばかり前面に押し出しているハウスメーカーは避けましょう。
他社と差別化できずに価格面で勝負するため、人件費や材料費などで無理なコストカットをしている可能性が高いです。
相場より極端に安い見積もり金額を提示した場合は、何らかの理由があります。
品質に問題があるかもしれないため、もし話を聞くなら「なぜその価格で提供できるのか」を聞いてみることをおすすめします。
身内や友人が営業してくる
ハウスメーカーに勤めている身内や友人が住宅購入をすすめてきても、流されて契約するのはやめた方がいいです。
値引きしてくれるなどメリットもありますが、工事中や引き渡し後にトラブルがあっても伝えづらく、気まずい状況になるリスクがあります。
また、会社の受注ノルマが厳しくて仕方なく営業してきた場合、契約後の対応の質も期待できません。
もちろん、人により関係性や事情が異なるので、後悔しないと判断できれば契約するのも1つの選択です。
やめた方がいいハウスメーカー担当者の特徴
ハウスメーカーの会社としての体制は良くても、担当者レベルで問題がある場合もやめた方がいいです。
次の特徴に当てはまる場合は、担当者を変更してもらうか、難しいなら別のハウスメーカーを検討しましょう。
嘘をつく
とにかく家を売りたくて嘘をつく担当者がいるのも事実です。
特に、建てたい家の要望を伝えた際に、「できます!」「大丈夫です!」と何でもすぐに断言する担当者は危険なのでやめた方がいいでしょう。
注文住宅では、法規や土地の状況など確認すべき条件が多く、誠実に対応する担当者なら即答できないはずです。
- 「確認して次回お答えします」
- 「〇〇の理由でできない可能性がありますが、過去の事例から希望に添えると思います」
このように丁寧な説明を添えて回答してくれる担当者を選びましょう。
他のハウスメーカーの欠点ばかり指摘する
他のハウスメーカーの欠点を指摘して売り込んでくる担当者は、やめた方がいいです。
自社商品の魅力をうまく伝えられないのは、商品知識や経験が不足していると判断できるからです。
また、このような担当者は、他のハウスメーカーで契約しないよう強引に「囲い込み」をする傾向があります。
無理に進めようとする担当者とは、契約後もうまくいかない可能性が高いです。
営業電話が何度もかかってくる
迷惑に感じるほど営業電話を何度もかけてくる担当者は避けましょう。
相手の立場を考えず、営業成績だけを重視した担当者の可能性が高いからです。
家づくりを進める際は、打ち合わせの日程調整などで担当者と密に連絡を取り合う必要があります。
配慮のない担当者の場合、ストレスが積み重なっていくためおすすめできません。
思いやりがない担当者とは、納得いく家づくりはできませんね。
やめた方がいい時期の特徴
ハウスメーカーと契約する際は、時期も選ぶ必要があります。
次の特徴に当てはまる場合は、契約するのをやめた方がいい時期です。
契約を急かしてくる
ハウスメーカー側が急いで契約を進めようとする場合は、流されて契約するのはやめた方がいいです。
- 会社の業績のため、決算に間に合わせたい
- 営業成績の締め日に近く担当者が焦っている
- 工事時期の調整に使おうとしている
例えば、複数の家をまとめて手配した方が、効率よく工事を進められてハウスメーカーの利益になります。
ハウスメーカー側の都合で無理な工程計画を立てられると、欠陥住宅につながり後悔しやすいですよ。
建売住宅をすすめてくる
注文住宅の相談をしても、何度も不自然に建売住宅をすすめてくるハウスメーカーは、売れ残った建売住宅を都合よく売ろうとしている可能性があります。
売れ残る物件には何らかの理由があり、購入してから問題に気づく可能性が高いです。
一方、本当に顧客の立場に寄り添い、ぴったりの建売住宅があるからすすめてくれる担当者もいるので、やり取りをしながら見極めていきましょう。
住宅展示場が混み合っている
- GW、お盆などの大型連休
- ボーナス前後の時期
- 転勤・入学など年度末前後の時期
このような住宅展示場が混雑している時期はやめた方がいいです。
住宅を購入しようとしている人が多く、ハウスメーカーが強気に出て値引き交渉が難しくなる時期です。
また、契約後も担当者が複数の物件を抱えて忙しくなり、スケジュール調整に苦労したり、連絡もれなどトラブルにつながるリスクが高まります。
【体験談】ハウスメーカー選びに失敗すると起こること
ここで、ハウスメーカーを建てた方のリアルな体験談から、ハウスメーカー選びに失敗すると起こるリスクをまとめてみました。
事前にリスクを知っておくと、やめた方がいいハウスメーカーを見抜きやすくなりますよ。
担当者の対応にストレスを感じる
打ち合わせで依頼した内容が次の打ち合わせでも反映されていない。書類の取り交わしの不備が多く何度もハウスメーカーに書類を書きに行った。
相談しても受け答えが曖昧なことが多く感じました。
床暖の件で問い合わせた時は全部終わった話だから対応できません感が出ていました。
2023年5月クラウドワークスアンケート調査(回答20名)
ハウスメーカー選びに失敗したと感じる方の多くは、担当者とのやり取りで困った経験をしていました。
適当な返答をされたり、ミスが多かったり、連絡が遅かったりと、ちょっとしたことが積み重なると信用できなくなりますね。
打ち合わせ内容の食い違いが見つかる
2階に洗面台をつくったが、設備の紹介を受けた時に、使い勝手に問題無いという説明だったが、実際のものは奥行きが小さすぎて洗顔がしにくい。
バリアフリーで段差がないものを頼んだのですが少し段差があった。
2023年5月クラウドワークスアンケート調査(回答20名)
打ち合わせで伝えたはずなのに、完成した家を確認すると要望どおりになっていないとの声がありました。
また、担当者の説明が不十分だったり間違っていたりして、住み始めてから不便な思いをしている様子がわかります。
注文住宅の打ち合わせは決める項目も多く苦労する分、悲しくなりますね。
住み始めてから施工ミス・欠陥が見つかる
欠陥があちこちありました。新築なのに、天井から漏水したり、ドアがきちんと閉まらないことがありました。
押入れや屋根裏など、見えにくいところで雑な作りがあった。
施工してもらった物に、だんだんと亀裂が入ってきている。
2023年5月クラウドワークスアンケート調査(回答20名)
室内の傷や汚れなど、住み始めてから雑な作業をした形跡が見つかったという声が複数寄せられています。
押入れの奥や隙間など、竣工時の立ち会いでは細かい部分までチェックできませんよね。
中には雨漏りがするなど、明らかな欠陥住宅になってしまった方もいました。
最後まで責任を持って施工してくれるハウスメーカーを選びましょう。
予算オーバーになる
見積もりよりも、かなり高くなりました。後から追加ばかりでどんどん高くなりました。最初に知りたかったです。
オプションを追加しすぎて費用がオーバーしました。
後から追加ばかりで、値段が高くなり、話しが違うと言っても、きちんと聞いてもらえなかった。
2023年5月クラウドワークスアンケート調査(回答20名)
ハウスメーカーで家を建てた方の多くが、当初予算を大きくオーバーしています。
追加のオプションや高単価の部材を選び、細かな費用が積み重なった方や、壁や窓の追加だけで大きく価格が跳ね上がった方もいて、見積もり金額と大きく変わったようです。
最終的に100万円単位で予算を超え、失敗したと語る方もいました。
アフターフォローがない
担当者と連絡が取れずカスタマーセンターの方とやりとりするためスムーズに話が進まなかった。
契約完了後連絡しても返信が遅くなったように思いました。
初回の点検時に玄関タイルの破損について明示されたが、そのあとのフォローがなかった。
2023年5月クラウドワークスアンケート調査(回答20名)
引き渡し後、担当者の連絡が遅れるようになったり、担当者が変わってやり取りに苦労したとの声が目立ちました。
また、修理の予定が放置され、不安な思いをする方も少なくありません。
引き渡し後も手厚いサポートをしてくれるハウスメーカーを選びたいですね。
やめた方がいいハウスメーカーを避ける方法
ここまでやめた方がいいハウスメーカーの特徴や実際の事例を紹介してきましたが、具体的にどのように避ければいいのでしょうか?
夢のマイホームで失敗しないためにも、契約前にできる対策方法を見ていきましょう。
複数のハウスメーカーの資料を事前に取り寄せる
やめた方がいいハウスメーカーを避けるためには、複数のハウスメーカーの資料を取り寄せ、事前に比較しておきましょう。
1社だけを詳しく調べるより、他のハウスメーカーと比べた方が問題点が見えやすくなります。
特に、CMなどの印象だけでハウスメーカーを選ぶのは危険です。知名度や実績があり魅力的に見えても、都合のいい面だけをアピールしている場合があります。
営業担当者は自社商品の魅力を伝えるプロなので、予備知識のない状態で話を聞くと、ハウスメーカーの良いところしか見えなくなります。
- 住宅の標準仕様
- アフターサービスや保証の内容
- 坪単価 など
基本情報を調べ、他社と比べた強み・弱みを把握して冷静に判断できるようにしましょう。
中立の立場の人に相談する
ハウスメーカーをやめた方がいいか判断するには、中立の立場の人に相談するのが効果的です。
当事者にはない目線で冷静に判断し、見落としていたリスクに気づかせてくれますよ。
ハウスメーカーで家を建てた知人に相談できればいいですが、周囲にいない場合はハウスメーカー選び専用の相談サービスを使うのもおすすめです。
>>注文住宅の相談サービスについてはこちらを参考にしてください。
ハウスメーカーの提案内容を記録しておく
ハウスメーカーは次々に魅力的な提案をしてくれますが、必ず内容を記録してください。
- 予算・費用のイメージ
- 間取りの希望でできること、できないこと
- 具体的な設備や内装の選択肢 など
ハウスメーカー担当者の話に矛盾があった場合に気づきやすくなります。
話が二転三転するハウスメーカーは信用できないとわかりますね。
また、記録をつけておくと予算をコントロールしやすいメリットもあります。
当初の予算を意識しながら打ち合わせを進められるため、気づかないうちに予算オーバーするリスクをおさえ、冷静に判断できますよ。
やめた方がいいハウスメーカーの見分け方まとめ
やめた方がいいハウスメーカーを見分けるには、「会社・担当者・時期」の3つの要素をチェックしましょう。
実際にハウスメーカーで家を建てた方の中には、担当者の対応やアフターフォローにストレスを感じたり、要望どおりの家が完成せず後悔している方がいます。
ハウスメーカー選びに失敗しないためにも、事前の情報収集を徹底し、適切なアドバイスを受けながら慎重に見極めてください。
本記事をご覧いただいた方が、納得のいく家づくりをできることを願っています。
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